菊池 真由

ランドマークを基準とした空間定位の精度と視野領域

本研究は、視野の中の特定の領域でランドマークを捉えることが空間定位の精度にどのような効果をもたらしているのかを検証するものである。視野領域と空間定位との関係を明らかにすることで、特定の視野領域がもつ視覚感度特性に合わせた、効果的なランドマークデザイン手法の開発につながる知見が得られると考える。

本研究では、仮想環境技術を用いた被験者実験により、特定の視野領域でランドマークを捉えることが空間定位の精度にどのような影響をあたえるのかを定量的に検証する。実験結果の分析をとおしてランドマークによる空間定位と人の視野領域の特性との関係を明らかにし、空間定位を目的としたランドマークの機能性向上に資する知見を得ることを本研究の目的とする。環境内を移動する時、移動にともなう周囲の見え方の変化を追うことで、自身がどの方向に向かっているのか、どれほど進んだのか、確認することができる。「空間定位」能力は、環境内を歩く時に道に迷わないようにしたり、目的地に正しく行き着いたりするために、必要な能力といえる。そして、その空間定位を行う際の環境情報の1つに「ランドマーク」がある。

解説動画:ランドーマークと周辺視 菊池真由 8min

研究成果

19WM3111菊池真由.pdf
中心視および周辺視でのランドマークの把握が空間定位精度に及ぼす影響.pdf