G*Power
Step00: G*Powerとは
統計的検定を行う際に必要なサンプルサイズを計算するためのソフト
ドイツの大学で開発され、研究者や学生の間で広く利用されています
サンプルサイズ設計:
検出力の確保: 適切なサンプルサイズを計算することで、検出力を高める
研究の効率化: 必要なサンプルサイズを把握することで、無駄なデータ収集を避ける
倫理的な配慮: 最小限のサンプルサイズに抑えることで、倫理的な問題にも配慮できる
Step01: G*Powerのダウンロードと起動
公式サイトにアクセスし「G*Power 3.1.9 for Windows」などのリンクをクリック
ダウンロードしたファイルを解凍し、「GPowerNT.exe」を起動(ダブルクリック)
Step02: 基本操作
分散分析の場合
1.統計検定の選択
>Test family: F tests
>Statistical test: ANOVA: Repeated measures, within factors
>Type of power analysis: A priori: Compute required sample size
2.標準的な設定値
>Effect size f: 0.25(中程度の効果)
>α err prob: 0.05(有意水準5%)
>Power (1-β err prob): 0.80(検出力)
>Number of groups: 1(グループ数)
>Number of measurements: 6 (2水準×2水準なら4、2水準×3水準なら6)
>Correlation among rep measures: 0.5 (測定間の相関)
>Nonsphericity correction ε: 1 (球面性の仮定)
3.サンプルサイズの計算
>Calculateボタンをクリック
>Total sample Sizeの出力値を確認(上記の設定値なら19になる)
非推奨:多重比較の場合(Bonferroni補正)
1.統計検定の選択
>Test family: t tests
>Statistical test: Means: Difference between two dependent means (matched pairs)
>Type of power analysis: A priori: Compute required sample size
2.標準的な設定値
>Tails(s): Two (両側検定)
>Effect size d: 0.5(中程度の効果)
>α err prob: 0.0167(Bonferroni補正:3条件0.0167=0.05 /3、4条件なら0.0083=0.05 /6)
>Power (1-β err prob): 0.80(検出力)
3.サンプルサイズの計算
>Calculateボタンをクリック
>Total sample Sizeの出力値を確認(上記の設定値なら45になる)
補足:α err prob(有意水準)について
Bonferroni補正では、多重性を考慮し有意水準を比較するペアの数で割って補正する
5条件の場合、比較するペアの数は10通り(5C2)で、α err probは0.05 / 10 = 0.005
Step03: 設定値の例
探索型研究
新しい現象や関係性を探し出すための予備的な調査
データのパターンや傾向を探索し、仮説を形成する
計測手法や条件を調整しながら試行錯誤を繰り返す
>Effect size f: 0.35~0.40(中~大程度の効果量)
>α err prob: 0.05(通常通り有意水準5%)
>Power (1-β err prob): 0.60(検出力はやや低め)
考え方:
効果量:高めに設定=小さな効果を拾うのは仮説検証でやればよい
検出力:やや低め設定=サンプルサイズを抑えフットワークを軽く
注意点:
探索型研究はあくまで予備的なもので、確証的な結論は導き出せない
結果をもとに仮説を立て、仮説検証的な実験を改めて行う必要がある
仮説検証型研究
明確な仮説を立てて統計的手法で客観的に検証
科学的信頼性を担保するため再現性を重視する
設定値の例:
Effect size f =0.8 (予備調査から推定された値)
Power = 0.8以上(検出力は高め)
α err prob = 0.05(通常通り0.05)
考え方:
効果量:先行研究や予備調査から可能な限り正確な値を推定する
検出力:仮説を確実に検証するため、高めの値を設定する
注意点:
探索的実験や先行研究の結果をもとに明確な仮説を立てて行うこと
探索的な要素は排除し、仮説が支持されるかどうかに注力すること
参考サイト
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