市川 万瑠

ランドマークの配置が方向感覚に及ぼす効果の検証

ある目的地に向かって歩くときに、自分の今いる位置を把握し、正しい方向を導き出す能力のことを方向感覚と呼ぶ。方向感覚を補助する環境要素の1つとしてランドマークが挙げられる。ランドマークとは、都市や集落などでその場所の象徴となったり、経路の目印として用いられたりする人工物や自然物のことである。さまざまなものがランドマークになる可能性を持つ。

本研究では、3つの実験を通して、ランドマークの数とその配置が方向感覚に与える影響を検証した。一つ目と二つ目の実験では、同一色のランドマークを規則的に並んでいる状況下で計測試行を行い、ランドマークの本数が方向感覚に与える影響を検証した。三つ目の実験では、規則的に並ぶ複数のランドマークのうち1本だけを異なる配色として計測試行を行い、ランドマークの配色が方向感覚の精度に与える影響を検証した。実験結果の定量的分析を通して、方向感覚の精度の向上に役立つランドマークのデザイン手法を見出すことを本研究の目的とする。

解説動画:ランドマークの配置が方向感覚に及ぼす効果の検証

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