水野 優紀

天井の照明配置が天井高の感覚量に及ぼす影響

近年、住空間の天井高は、コストダウンや高密度化への対応のために低く抑えられる傾向にある。実際、手を伸ばしてもぶつからない程度の十分な天井高が確保されていれば、住空間としての機能的な側面は損なわれない。また天井高を低くして気積を小さくする方が、空調の効率も良くなるだろう。しかしその反面、天井高の低い住空間は、暗く窮屈な空間に感じやすいという問題点がある。天井高が低い住空間に開放感を取り戻すためには、建築設計における何らかの工夫が必要であると考える。

照明配置などの可変性のある要素を操作することで、開放感を演出することはできないだろうか。本研究では、天井に設置されたダウンライトの配置に着目し、その違いが天井高の感覚量に及ぼす影響を検証することとした。実験結果を定量的に分析することで、照明配置の可変的な操作によって、住空間の天井高を高く見せるための建築設計上の知見を導出することを本研究の目的とする。

解説動画:天井の照明配置が天井高の感覚量に及ぼす影響

研究成果


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